「歌ってみた」は誰でも始められる
YouTubeやニコニコ動画で人気の「歌ってみた」。プロの歌手じゃなくても、必要な機材さえ揃えれば誰でも投稿できるのが魅力です。最近はTikTokやInstagramのリール動画で歌ってみたを投稿する人も増えていて、音楽活動の入り口としてますます身近になっています。
この記事では、機材の選び方から録音、MIX、投稿まで、「歌ってみた」を始めるための全手順を解説します。
歌ってみたに必要な機材
PC(またはスマホ)
本格的にやるならPCが必須。WindowsでもMacでもOKですが、DAW(音楽制作ソフト)を動かすので、メモリは8GB以上推奨。スマホだけでも投稿は可能ですが、音質は大きく劣ります。
オーディオインターフェース
PCとマイクをつなぐ機器。これがないとPCに高音質で録音できません。初心者に人気なのはSteinberg UR22CやFocusrite Scarlett Solo。1〜2万円程度で十分な品質のものが手に入ります。
![]()
![]()
コンデンサーマイク
歌の録音にはコンデンサーマイクが最適。繊細な音まで拾えるので、声の表情がしっかり録れます。定番はaudio-technica AT2020で、1万円台で高品質。
![]()
![]()
ヘッドホン
録音時にオケ(カラオケ音源)を聴くために必要。密閉型のモニターヘッドホンがおすすめ。SONY MDR-CD900STは業界標準ですが、初心者ならaudio-technica ATH-M50xが価格と品質のバランスが良いです。
![]()
![]()
その他あると便利なもの
・ポップガード(破裂音を防ぐ)
・マイクスタンド(手持ちはノイズの原因)
・リフレクションフィルター(部屋の反響を抑える)
・DAWソフト(無料:Audacity、GarageBand / 有料:Studio One、Cubase)

録音の手順
Step1:カラオケ音源(オフボーカル)を入手する
多くのボカロPはニコニコ動画やピアプロでオフボーカル音源を無料公開しています。J-POPの場合は公式にインスト音源が配信されていることもありますが、著作権には注意が必要です。
Step2:DAWにオケを読み込む
DAWソフトを起動し、カラオケ音源をインポート。録音用の新しいトラックを作成して、マイクの入力を設定します。
Step3:歌を録音する
ヘッドホンでオケを聴きながら歌を録音します。一発録りにこだわる必要はなく、サビ、Aメロ、Bメロとパートごとに分けて録るのが一般的。何テイクか録って、一番良いパートをつなぎ合わせる(コンピング)のがプロの現場でも普通にやっている方法です。
Step4:ピッチ・タイミング補正(任意)
Melodyne(メロダイン)やAuto-Tuneなどのプラグインで音程やタイミングを微調整できます。やりすぎるとケロケロ声になるので、あくまで自然な範囲で。
部屋の反響は録音のクオリティを大きく下げます。布団やカーテンで囲む簡易ブースを作るだけでも効果あり。エアコンや扇風機の音にも注意。静かな環境で録ることが良い音の第一歩です。
MIX(ミックス)はどうする?
自分でMIXする場合
DAWの基本操作ができるなら、自分でMIXに挑戦するのもあり。最低限やることは、ボーカルの音量バランス調整、EQ(イコライザー)でのカット、コンプレッサーでの音量均一化、リバーブの付加です。
MIX師に依頼する場合
自分でMIXするのが難しければ、MIX師に依頼するのが一般的。ココナラで「歌ってみた MIX」と検索すると、3,000〜10,000円で依頼できるMIX師が見つかります。依頼する際はボーカルのみの録音データ(wav形式)とオフボーカル音源をセットで送りましょう。

投稿の手順
動画を作成する
YouTubeに投稿する場合、音源だけでなく動画が必要です。原曲のMV素材を使う場合は本家の利用規約を確認すること。イラストを依頼する場合はSKIMAやココナラでイラストレーターに依頼できます。シンプルに歌詞動画にするなら、無料の動画編集ソフトでも作れます。
YouTubeにアップロードする
タイトルには「【歌ってみた】曲名 / 原曲アーティスト名」の形式が一般的。概要欄には原曲のリンク、オフボーカル音源の提供元、MIX師やイラストレーターのクレジットを必ず記載しましょう。
SNSで告知する
Twitter(X)で告知するのは基本。ハッシュタグ「#歌ってみた」「#歌い手さんMIX師さん絵師さん動画師さんとつながりたい」を活用して、歌い手コミュニティとつながりましょう。
録音機材の選び方についてはサウンドハウスのレビューが参考になります。初心者向けの機材比較も充実しているのでチェックしてみてください。
よくある質問
A. YouTubeはJASRAC・NexToneと包括契約を結んでいるため、管理楽曲のカバーは基本的にOK。ただし、オフボーカル音源の利用規約は別途確認が必要です。
A. 可能です。nana(ナナ)というアプリなら、スマホだけで録音・投稿ができます。ただし音質は専用機材に比べると劣るので、ステップアップしたくなったらPC環境を整えましょう。
A. 大丈夫です。歌ってみた文化は上手い下手よりも「好きな曲を歌う楽しさ」を共有する場。投稿することで同じ趣味の仲間ができるのも大きな魅力です。
まとめ:最初の1本を投稿することが全ての始まり
歌ってみたは、必要な機材を揃えて録音・MIX・投稿という3ステップで始められます。最初から完璧を求める必要はなく、投稿するたびに少しずつクオリティが上がっていくもの。
大事なのは最初の1本を投稿する勇気。機材選びで悩みすぎず、まずは手持ちの環境で録ってみることから始めてみてください。


