ドラムの8ビートが叩けるようになったら、次に覚えたいのがフィルイン(おかず)。曲のセクションをつなぐ「キメ」のフレーズで、これが入ると演奏がグッとプロっぽくなる。
この記事では、フィルインの基本的な種類と練習方法を初心者向けに解説していく。難しく考える必要はなく、シンプルなパターンでも十分にカッコいいフィルインは作れるので、ぜひ挑戦してみよう。

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フィルインとは?役割と使いどころ
フィルインとは、ビートの合間に入れる装飾的なフレーズのこと。英語の「fill in」(埋める)が語源で、日本では「おかず」とも呼ばれる。
主な役割は以下の3つだ。
- セクションの切り替え(Aメロ→サビ、サビ→間奏など)を知らせる
- 楽曲にアクセントや躍動感を与える
- バンド全体の演奏に変化をつける
フィルインの長さは、1拍から2小節程度までさまざま。初心者はまず1拍〜2拍の短いフィルインから覚えると、実際の曲ですぐに使えるようになる。
実は、プロの演奏で使われるフィルインの多くは1拍〜2拍の短いもの。長く複雑なフィルインよりも、短くても正確なタイミングで決まるフィルインのほうが楽曲に合いやすい。
初心者が覚えるべきフィルインの種類
タイプ1:スネア連打(もっとも基本)
もっともシンプルなフィルインがスネアの連打。4拍目にスネアを16分音符で4つ叩くだけ。「タカタカ」というシンプルなフレーズだが、これだけでセクションの区切りを効果的に示すことができる。
タイプ2:スネア→タム移動
スネアからハイタム、ロータム、フロアタムへと順番に叩き下ろしていくフィルイン。いわゆる「タム回し」で、ドラムといえばこれを思い浮かべる人も多いはず。高い音から低い音へ移動することで、自然な「締め」の効果が生まれる。
タイプ3:8分音符のフィルイン
8分音符を使ったフィルインは、テンポが遅い曲やバラードで使いやすい。スネア→ハイタム→スネア→フロアタムのように、8分音符のリズムで各太鼓を叩いていくパターンが定番だ。
タイプ4:クラッシュシンバルで締める
フィルインの最後にクラッシュシンバルを入れるのは、もっともポピュラーな「締め」の手法。フィルインの最後の一打をクラッシュシンバル+バスドラムにすると、セクションの始まりを力強く告げる効果がある。ほぼすべてのフィルインの「着地点」として使える万能テクニックだ。
タイプ5:休符を活かしたフィルイン
すべての拍を叩くのではなく、あえて休符を入れるフィルインもカッコいい。たとえば「タン…タカタン」のように、間を空けることで緊張感が生まれる。上級テクニックに思えるが、実はシンプルなので初心者でも挑戦しやすい。


フィルインの練習方法
練習法1:ビートとフィルインを交互に叩く
もっとも効果的な練習方法は、3小節のビート+1小節のフィルインを繰り返し叩くこと。実際の楽曲でフィルインが入るタイミングは4小節の最後が多いので、この練習がそのまま実践に活きる。
練習法2:メトロノームに合わせる
フィルインを叩くとテンポが崩れやすくなるのが初心者あるある。メトロノームに合わせて、ビートもフィルインも同じテンポで叩く練習を徹底しよう。フィルインのときにテンポが速くなったり遅くなったりしないように注意する。
練習法3:テンポを落として正確に
フィルインの練習もBPM60〜80程度のゆっくりしたテンポから始めるのが鉄則。速いテンポで叩くのはカッコいいが、テンポが崩れたフィルインは逆効果。まずはゆっくり正確に叩けるようにしてから、徐々にテンポを上げていこう。
練習法4:左手リードでも叩いてみる
フィルインは右手(利き手)スタートで叩くことが多いが、左手スタートで叩く練習もしておくと対応力が上がる。左手リードのフィルインが叩けると、フィルインの直前のビートからスムーズに繋がるパターンが増える。
フィルインを入れすぎると、うるさくなって楽曲の流れを壊してしまう。初心者のうちは「4小節に1回」を目安に。プロのドラマーも、フィルインは控えめに使って「ここぞ」というタイミングで入れることが多い。
フィルインをカッコよく聴かせるコツ
タイミングを正確に
フィルインでもっとも大切なのは、タイミングの正確さ。どんなに複雑なフィルインでも、タイミングがズレていたら台無しになる。逆に、シンプルなスネア連打でもジャストのタイミングで叩けばかっこよく聴こえる。
強弱をつける
すべての音を同じ音量で叩くのではなく、アクセント(強い音)とゴーストノート(弱い音)をつけると、フィルインに表情が生まれる。たとえばタム回しなら、最後のフロアタムにアクセントをつけると「締め」の効果が強まる。
フィルインの出口を意識する
フィルインは「入り」より「出口」が大事。フィルインの最後の音と、次のセクションの1拍目をしっかりつなげる意識を持つと、演奏全体の流れがスムーズになる。


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フィルインの参考リソース
- 96bit-music – ドラムのフィルイン基本パターンが楽譜付きで解説されている。
- YouTube – 「ドラム フィルイン 初心者」で検索すると、多くの解説動画が見つかる。
- コアミュージックスクール – 初心者向けのフィルインパターン集が掲載されている。
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よくある質問(Q&A)
Q. フィルインは何パターンくらい覚えれば十分?
まずは3〜5パターン覚えれば、多くの曲に対応できる。パターン数よりも、そのパターンを正確なタイミングで叩けることのほうが重要だ。
Q. 曲のどこにフィルインを入れればいい?
セクションが変わるタイミング(Aメロ→Bメロ、Bメロ→サビなど)の直前、4小節や8小節の区切りの最後に入れるのが基本。原曲のドラムを聴いてタイミングを確認するのが一番だ。
Q. 練習パッドでもフィルインの練習はできる?
手の動きの練習はできるが、タム間の移動やクラッシュシンバルの練習は実際のセットが必要。レンタルスタジオで定期的に生ドラムを叩く機会を作ると上達が早くなる。
曲のジャンル別・フィルインの使い方
フィルインの選び方は、演奏するジャンルによっても変わってくる。ジャンルに合ったフィルインを使うことで、楽曲の雰囲気を壊さずにアクセントを加えることができる。
ポップス・J-POP
シンプルで短いフィルインが基本。スネア連打(16分音符4つ)や、スネア→ハイタムの短い移動が多い。歌を邪魔しないように、控えめに入れるのがポイントだ。
ロック
パワフルなタム回しやクラッシュシンバルの活用が映える。フロアタムを強めに叩いてクラッシュで着地するパターンはロックの定番。音量の落差をつけることでダイナミクスを演出できる。
ファンク
ゴーストノートを混ぜた、リズミカルで細かいフィルインが特徴。スネアだけで完結するフレーズが多く、タム回しよりも手数の多いスネアワークが求められる。
ジャズ
フィルインというよりも「コンピング」として、スネアやバスドラムでリズミカルなアクセントを散りばめる。他の楽器との対話を意識した、即興的なフレーズが多い。


フィルインの引き出しを増やす方法
プロの演奏を分析する
好きなドラマーの演奏を聴いて、どんなフィルインをどんなタイミングで使っているかを意識的に聴き取る練習をしよう。同じ曲でもドラマーによってフィルインの入れ方が異なるのが面白い。
コピー+アレンジで自分のものにする
プロのフィルインをそのままコピーしたら、次はそのフレーズを少しアレンジしてみよう。たとえばスネアの位置をタムに変えたり、音を1つ抜いたりするだけで、オリジナルのフィルインが生まれる。
フィルインの「ネタ帳」を作る
覚えたフィルインを楽譜やメモに記録しておくと、レパートリーが可視化されて練習の指針になる。10パターンくらい書きためると、曲に合わせて選べるようになる。
まとめ
フィルインは、ドラムの演奏に躍動感と変化を与えるスパイスのような存在。スネア連打やタム回しといった基本パターンから始めて、3小節ビート+1小節フィルインの反復練習で身につけよう。
大切なのは、正確なタイミングで叩くことと、フィルインのあとにしっかりビートに戻ること。複雑なフレーズよりも、シンプルでタイミングの正確なフィルインのほうが楽曲に合いやすく、カッコよく聴こえる。
まずは2〜3パターンをしっかりマスターして、好きな曲に合わせて叩いてみよう。フィルインが決まった瞬間の気持ちよさは、ドラムを続けるモチベーションにもなるはずだ。
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