本格的な防音室は高い…でも簡易防音室ならアリ
ヤマハのアビテックスやカワイのナサールは性能抜群だけど、数十万〜数百万円するのが現実。「そこまでお金はかけられないけど、自宅で楽器を練習したい」という人には簡易防音室がぴったりです。
最近は10万円以下で買える組み立て式の簡易防音ブースが続々登場していて、ボーカル練習やギター練習なら十分な防音性能を発揮してくれます。今回はおすすめの簡易防音室8製品と、選び方のポイントを解説します。

簡易防音室を選ぶときの4つのポイント
防音性能(遮音等級)
簡易防音室のスペックで最も重要なのが遮音性能。Dr-15〜Dr-30程度の製品が多く、本格的な防音室(Dr-35〜50)と比べると性能は控えめ。とはいえDr-20もあれば、テレビ程度の音量なら隣の部屋にはほとんど聞こえないレベルです。
サイズと設置スペース
簡易防音室は0.5畳〜1畳程度のものが主流。立って歌うだけなら0.5畳でOKですが、座ってギターを弾くなら0.8畳以上は欲しいところ。設置スペースは防音室本体より一回り大きく確保する必要があります。
換気機能
密閉度が高い防音室は換気が不十分になりがち。長時間の練習で酸欠になるリスクがあるので、換気口や換気ファンが付いている製品を選びましょう。
組み立てやすさ
一人で組み立てられるか、工具は必要か。簡易防音室の中にはパネルをはめ込むだけで完成するものもあれば、ネジ止めが必要なものも。賃貸で使うなら解体・再組立がしやすいかどうかも重要です。
おすすめ簡易防音室8選
VERY-Q(ベリーク)Plus
吸音パネルを組み合わせて作るブース型の簡易防音室。約0.5畳サイズで、価格は12万円前後。パネル1枚が約5kgと軽量で、女性一人でも30分程度で組み立て可能。ボーカル録音やギター練習に使っている人が多い製品です。遮音性能はDr-18程度。
・軽量で組み立て簡単
・不要時はパネルを分解して収納可能
・吸音性能が高く、録音にも向いている
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だんぼっち
ダンボール素材で作られたユニークな簡易防音室。価格は約8万〜12万円で、手軽さとコスパの良さが人気。遮音性能は素のままだとDr-15程度ですが、内側に吸音材を追加することで性能アップできます。Amazonでも購入可能。
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OTODASU(オトダス)II
工具不要で簡単に組み立てられる防音ブース。約0.6畳のコンパクトサイズで、価格は9万円前後。遮音性能はDr-20で、簡易防音室の中ではかなり優秀。内部にLEDライトが標準装備されているのも地味に嬉しいポイント。
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S-OTODASU II Light
OTODASUの軽量バージョン。価格は6万円前後とさらにリーズナブル。遮音性能はDr-15程度とやや控えめですが、深夜の自宅練習で「隣の部屋に聞こえないレベル」には十分。予算重視ならこちらがおすすめ。

ヤマハ セフィーネNS
ヤマハが手がける組み立て式防音室。簡易タイプと本格タイプの中間に位置する製品で、遮音性能はDr-30。価格は30万円前後と簡易防音室としては高めですが、性能は段違い。楽器メーカーならではの音響設計で、室内の音の響きも良好です。
ISOVOXアイソレーションブース
頭部を覆うタイプの防音ブース。ボーカル録音専用の設計で、省スペースで高い防音効果を発揮します。価格は7万〜10万円程度。宅録でボーカルを録る人に特化した製品なので、楽器練習には向きませんが、歌の練習だけなら抜群のコスパです。
吸音・防音DIYキット(各社)
ホームセンターやAmazonで手に入る吸音材・防音シートを使って自作する方法。「壁に吸音材を貼る」「窓に防音カーテンをつける」「床に防音マットを敷く」を組み合わせると、費用2〜5万円で手軽な防音環境が作れます。
KANADE(カナデ)防音ブース
2025年に登場した比較的新しい簡易防音室。遮音性能Dr-22、価格は15万円前後。木目調のデザインで部屋のインテリアに馴染みやすいのが特徴。内部に小さな棚がついていて、楽譜やタブレットを置けるのが便利。
タイプ別比較表
| 製品名 | 価格 | 遮音性能 | サイズ | 向いている用途 |
|---|---|---|---|---|
| VERY-Q Plus | 約12万円 | Dr-18 | 0.5畳 | ボーカル・軽い楽器 |
| だんぼっち | 約8〜12万円 | Dr-15 | 0.5畳 | ボーカル・配信 |
| OTODASU II | 約9万円 | Dr-20 | 0.6畳 | ボーカル・ギター |
| S-OTODASU II Light | 約6万円 | Dr-15 | 0.6畳 | ボーカル・軽い練習 |
| セフィーネNS | 約30万円 | Dr-30 | 0.8畳 | 楽器全般 |
| ISOVOX | 約7〜10万円 | — | 頭部のみ | ボーカル録音 |
| DIYキット | 2〜5万円 | Dr-10〜15 | 自由 | 軽い防音対策 |
| KANADE | 約15万円 | Dr-22 | 0.6畳 | ボーカル・ギター |
簡易防音室の限界と注意点
・ドラムやトランペットなど大音量の楽器には対応しきれない
・真夏は室内が暑くなりやすい(換気・冷却対策が必要)
・低音の遮断は苦手(ベースの重低音は漏れやすい)
・完全な無音にはならない(あくまで音量を下げるもの)
簡易防音室はあくまで「音量を15〜30dB程度下げる」もの。深夜にギターのアンプを鳴らしたい、ドラムを叩きたいという場合は、本格的な防音室の導入を検討した方がいいでしょう。
簡易防音室の最新情報はOTODASU公式サイトやVERY-Q公式サイトで確認できます。

よくある質問
Q. 簡易防音室でピアノの練習はできる?
電子ピアノをヘッドホンで弾くなら問題ありませんが、アコースティックピアノは簡易防音室には入りません。電子ピアノの打鍵音対策なら、防音マットとの併用で効果的です。
Q. 賃貸でも簡易防音室を置ける?
はい、組み立て式なので原状回復の心配なし。ただし重量があるので、2階以上の場合は床の耐荷重を確認してください。心配なら管理会社に事前確認を。
Q. 簡易防音室の中は暑い?
密閉度が高いため、夏場は室内温度が5〜10度上がることもあります。換気ファン付きの製品を選ぶか、小型の扇風機を入れて空気を循環させましょう。冬場は逆に暖かくて快適です。
Q. どのくらいの防音効果がある?
Dr-20の製品なら、ギターの生音(約80dB)が60dB程度に。60dBは普通の会話レベルなので、隣の部屋ではかなり静かに聞こえます。完全な無音にはなりませんが、日中の練習なら十分なレベルです。
まとめ:簡易防音室で「自宅練習」をもっと快適に
簡易防音室は本格的な防音室の代わりにはなりませんが、「自宅で気軽に練習したい」というニーズには十分応えてくれるアイテム。10万円以下で導入できる製品も多いので、防音に悩んでいるなら検討してみてください。まずは自分の楽器と練習スタイルに合ったタイプを選ぶことが大切です。


