ドラムは自宅でも始められる楽器です
「ドラムを叩いてみたい」という気持ちはあるものの、「自宅で練習できるの?」「音がうるさくて迷惑にならない?」と不安に感じている方は多いのではないでしょうか。
たしかにアコースティックドラムを自宅に置くのは現実的ではありません。しかし、電子ドラムや練習パッドを活用すれば、自宅でも十分にドラムの練習ができます。
この記事では、ドラムの始め方を練習環境の整え方も含めて丁寧に解説していきます。必要な機材、基礎知識、練習のステップまで網羅しておりますので、これからドラムを始めたい方はぜひ参考にしてください。
ドラムを始めるのに必要なもの
最低限揃えておきたい機材
スティック(500〜1,500円)
ドラムを叩くための棒です。初心者には「5A」というサイズが標準的で、太さや重さのバランスが良く使いやすいです。
練習パッド(2,000〜5,000円)
ゴム製の練習台で、スティックの跳ね返り(リバウンド)を感じながら基礎練習ができます。自宅でも静かに練習できる必須アイテムです。
メトロノーム
リズムを正確に保つための道具ですが、スマートフォンの無料アプリで十分に代用できます。
あるとさらに練習が充実する機材
電子ドラム(5〜15万円)
自宅でドラムセット全体の練習ができます。ヘッドホンを使えば騒音の心配もほとんどありません。手足の連携を鍛えるには、ドラムセットでの練習が不可欠です。
教則本やDVD
体系的に学びたい方には1冊あると便利です。ただし、YouTubeの無料レッスン動画でも十分に学べます。

ドラムセットの基礎知識
練習を始める前に、ドラムセットを構成するパーツの名前と役割を知っておきましょう。
バスドラム
足で踏むペダルに連動して鳴る一番大きな太鼓です。「ドンドン」という低音でリズムの土台を作ります。
スネアドラム
演奏者の正面に置かれる太鼓で、「タンタン」という切れの良い音が特徴です。ドラムの中で最も重要なパーツと言われています。
ハイハット
2枚のシンバルを重ねた構造で、「チッチッ」とリズムを細かく刻む役割を担います。足のペダルで開閉を調整できます。
タム
フィルイン(リズムの区切りに入れるフレーズ)で主に使用する太鼓です。高音から低音まで、複数のサイズがセットされています。
クラッシュシンバル
「ジャーン」と華やかに鳴らすシンバルで、曲の盛り上がりや場面転換の際に使用します。
練習のステップ|3か月で曲が叩けるようになるまで
ステップ1:スティックの持ち方を覚える(初日〜)
現在主流の持ち方は「マッチドグリップ」といい、左右同じ形でスティックを持つスタイルです。スティックの下から3分の1くらいの位置を親指と人差し指で持ち、残りの指で軽く包むようにします。
力を入れすぎないことが最も重要なポイントです。スティックが自然にバウンドする感覚を大切にしましょう。
ステップ2:シングルストロークの練習(1〜2週間)
右手と左手を交互に「RLRLRLRL」と叩く基本中の基本のテクニックです。練習パッドの上でメトロノームに合わせて、均一な音量で叩けるようになることを目指します。
BPM60(1分間に60回のテンポ)からスタートして、無理なく叩けるようになったら徐々にテンポを上げていきましょう。

ステップ3:8ビートを覚える(2〜4週間)
ロックやポップスの基本となるリズムパターンです。右手でハイハットを8分音符で刻みながら、左手でスネアを2拍目と4拍目に、右足でバスドラムを1拍目と3拍目に入れます。
最初は手足がバラバラになるのが当たり前ですので、焦る必要はありません。ゆっくりのテンポから始めて、少しずつ体に染み込ませていきましょう。
いきなり手足同時にやろうとせず、まず右手のハイハットだけ、次にスネアを足して、最後にバスドラムを加えるという段階的な練習法がおすすめです。焦らず1つずつ重ねていくことで、確実に身につきます。
ステップ4:フィルインを覚える(1〜2か月)
曲の中でリズムパターンが変わる「フィルイン」を練習します。タムを使った「タタタタ、ドン」のような定番パターンから始めると、スムーズに習得できます。
フィルインが入ると演奏に抑揚が生まれ、一気にドラマーらしい演奏になっていきます。
ステップ5:曲に合わせて叩く(2〜3か月)
好きな曲に合わせて8ビートを叩いてみましょう。最初は完璧でなくても構いません。曲に合わせて叩く楽しさを感じることが、練習を続けるための最大のモチベーションになります。
自宅練習のポイント
練習パッドで基礎を徹底的に固める
練習パッドだけでも、実はかなりの練習が可能です。スティックコントロール、ダブルストローク、パラディドルなど、手の技術は練習パッドで十分に鍛えることができます。
電子ドラムがあれば総合的な練習も可能
手足の連携はドラムセットがなければ練習できません。電子ドラムがあれば、自宅でヘッドホンをつけて心ゆくまで叩くことができます。
スタジオ練習も取り入れよう
電子ドラムがない方でも、音楽スタジオの個人練習なら1時間500〜1,000円程度で生ドラムが叩けます。週に1回でもスタジオで練習すると、上達のスピードがぐっと上がります。

おすすめの学習リソース
ドラムの学習に役立つリソースをご紹介します。
スティックと練習パッドはサウンドハウスが品揃え豊富で価格もお手頃です。ドラムの基礎から応用まで学べるレッスン動画はYouTubeに数多く公開されています。
実際にプロの指導を受けてみたい方は、島村楽器のドラム教室で体験レッスンを受けることもできます。基礎を習ってから独学に切り替えるという方法も効果的です。
よくある質問
Q. ドラムは何歳から始められますか?
A. 特に年齢制限はありません。小さなお子さんからシニア世代まで、どなたでも始めることができます。キッズ用の小さめのスティックも販売されていますので、お子さんの習い事としても人気があります。
Q. 電子ドラムでもマンションで叩いて大丈夫ですか?
A. 電子ドラム自体の音は小さいですが、ペダルを踏む振動は床を通じて階下に伝わります。防振マットを敷く、演奏時間に配慮するなどの対策が必要です。
Q. 独学とドラム教室、どちらがおすすめですか?
A. 基礎をしっかり身につけたい方にはドラム教室がおすすめです。ただし、YouTubeの教則動画は非常に質が高く、独学でも十分に上達できます。まずは独学で始めて、壁にぶつかったら教室を検討するという進め方も良いでしょう。
Q. 手足がバラバラで8ビートが叩けません。どうすればいいですか?
A. これは初心者の方なら誰もが経験する壁です。手足を同時にやろうとせず、右手だけ、右手+左手、そこにバスドラムを加えるという順番で段階的に練習してみてください。BPM50程度の超ゆっくりテンポで練習するのも効果的です。
まとめ:練習パッドとスティックがあれば今日からドラマーです
ドラムは練習パッドとスティック(合計3,000〜6,000円程度)があれば今日から始められます。まずはシングルストロークの基礎練習からスタートして、8ビートが叩けるようになったら曲に挑戦してみましょう。
3か月も練習を続ければ、好きな曲に合わせてドラムが叩ける自分に出会えます。思い立ったが吉日ですので、ぜひ今日から一歩を踏み出してみてください。

