「ギターを弾いてみたいけど、何から始めればいいか分からない」と感じていませんか。楽器店に行けば種類はたくさんあるし、独学でいけるのか教室に通うべきなのかも判断がつかない。初めてのことだらけで不安になるのは当然のことです。
ただ、ギターは数ある楽器の中でも始めるハードルが低く、正しいステップを踏めば比較的早く「1曲弾ける」という楽しさを味わえる楽器でもあります。基本のコードを3つ覚えれば弾ける曲はたくさんありますし、毎日15分の練習を続けるだけで着実に上達していけます。
この記事では、ギターの種類選びから最初に揃えるもの、そして「1曲弾けるようになる」までの具体的なステップを分かりやすくまとめました。いっしょにギターの始め方を確認していきましょう。

まずはギターの種類を選ぼう
アコースティックギター ― 手軽に始められる定番
アコースティックギター(アコギ)は、アンプなしでそのまま音が出せるのが最大のメリットです。弾き語りやフォークソングに向いていて、ギター1本あれば場所を選ばず練習できます。弦はスチール製なので最初は指先が痛くなりますが、1〜2週間ほどで指先が硬くなって慣れてきます。
音量が大きいため、集合住宅にお住まいの場合は練習時間帯に配慮が必要です。消音器やサウンドホールカバーなどのグッズを使えば、ある程度音量を抑えることもできます。
クラシックギター ― 指に優しいナイロン弦
ナイロン弦を使用しているため、スチール弦のアコギに比べて指に優しいのが特徴です。クラシック音楽やボサノバを弾きたい方に向いています。ネックがやや太いので、手が小さい方は楽器店で実際に握ってみることをおすすめします。
エレキギター ― 弦が押さえやすく実は初心者向き
アンプに繋いで音を出すエレキギターは、ロック・ポップス・ジャズなど幅広いジャンルに対応できます。意外と知られていないのが、エレキギターは弦が細くて押さえやすいため、実は初心者にも弾きやすいということです。ただしアンプやシールド(接続ケーブル)など追加の機材費がかかる点は考慮しておく必要があります。
迷ったらアコギから始めるのがおすすめ
特にジャンルが決まっていない場合は、まずはアコースティックギターから始めるのがおすすめです。ギター1本あれば練習できますし、弾き語りにも挑戦できます。もしエレキに転向したくなった場合も、アコギで身につけた基礎はそのまま活かせます。
最初に揃えるべきアイテムをチェック
必ず用意するもの
ギター本体:初めての1本なら2〜5万円のモデルで十分です。1万円以下のノーブランドモデルはチューニングが安定しない、フレットの処理が雑といった問題が起きやすいため、避けた方が無難です。
チューナー:弦の音を正確に合わせるための道具です。クリップ式チューナーが手軽で、1,000円前後で購入できます。スマートフォンの無料アプリでも代用可能ですが、クリップ式のほうが騒がしい環境でも正確にチューニングできます。
ピック:弦を弾くための小さな板です。数百円の消耗品なので、複数枚まとめて購入しておくのがおすすめです。初めてならミディアム(0.7〜0.8mm)の三角形タイプが使いやすいです。
カポタスト:曲のキーを変えるときに使うクリップ型の道具です。弾き語りをするなら必須アイテムで、1,000〜2,000円程度で手に入ります。
あると便利なもの
ギタースタンド、ギターケース、替え弦(3ヶ月に1回程度は交換推奨)、指板オイルなどが揃っていると練習環境が整います。楽器店の初心者セットを利用すれば、これらをまとめて1〜2万円程度で揃えることができます。
最短で弾けるようになる5つの練習ステップ
ステップ1:チューニングを覚える(初日)
ギターは弾く前に必ずチューニング(音合わせ)が必要です。6弦から順に「E-A-D-G-B-E」の音に合わせます。クリップチューナーを使えば、画面の表示に従って合わせるだけなので初めてでも簡単にできます。
チューニングは練習のたびに行う習慣をつけてください。正しい音程で練習することが、耳を鍛えることにもつながります。
ステップ2:基本コードを3つ覚える(1〜2週間目)
まずはC、G、Emの3つのコードから覚えましょう。この3コードだけで弾ける曲が実はたくさんあります。最初は指が痛かったり、音がビビったりしますが、毎日15分ずつ練習すれば2週間ほどでスムーズに押さえられるようになります。
コツは「指先の先端で弦を押さえること」と「フレットの近くを押さえること」です。この2つを意識するだけで、きれいな音が出やすくなります。

ステップ3:コードチェンジの練習(2〜4週間目)
コードを覚えたら、次はコード間の切り替えをスムーズにする練習に入ります。C→G→Em→Cのような流れを繰り返し弾くことで、自然と手が動くようになっていきます。
最初はゆっくりで構いません。正確にコードを押さえてから次のコードに移る、という丁寧な練習を心がけてください。スピードは後からついてきます。
ステップ4:簡単な曲に挑戦する(1〜2ヶ月目)
スピッツの「チェリー」やあいみょんの「マリーゴールド」は、初めてのギター練習曲として定番中の定番です。コード進行がシンプルで、テンポも速すぎないため、コードチェンジの練習にもちょうど良いレベルになっています。
コード譜はU-FRETというサイトで無料で閲覧できます。テンポ調整機能もあるので、ゆっくり再生しながら練習するのに便利です。
ステップ5:Fコードの壁を越える(2〜3ヶ月目)
多くの初心者が苦戦するのがFコード(バレーコード)です。人差し指で全弦を一度に押さえる必要があるため、最初はきれいに音が出ないことがほとんどです。
ただし、毎日少しずつ練習すれば必ず弾けるようになります。コツは「人差し指の側面(やや硬い部分)で押さえること」です。指の腹ではなく側面を使うことで、少ない力で弦をしっかり押さえられます。
Fコードが弾けるようになると、演奏可能な曲のレパートリーが一気に広がります。ここを越えれば、ギターがさらに楽しくなるターニングポイントです。
独学と教室、どちらがいい?
独学のメリットとデメリット
ギターは独学でもかなり上達できる楽器です。YouTubeにはギターレッスンの動画が非常に充実しており、無料で質の高いレッスンを受けることができます。自分のペースで進められるのも大きなメリットです。
一方で、独学の最大のリスクは「変なクセがつくこと」です。フォームが間違っていても自分では気づきにくく、一度ついたクセは後から直すのに時間がかかります。
教室に通うメリット
最初の3ヶ月だけでも教室に通って基礎フォームを教わるのが、最も効率的なアプローチです。正しいフォームが身につけば、その後は独学でもスムーズに上達していけます。
島村楽器の音楽教室など、体験レッスンが無料で受けられる教室も多くあります。「いきなり入会するのは気が引ける」という方は、まず体験レッスンで雰囲気を確かめてみるのも良い方法です。
ギター練習を続けるためのコツ
ギターを目に見える場所に置いておく
ケースにしまうと弾く頻度が下がります。ギタースタンドを使って、リビングなど普段過ごす場所に出しておくのが練習を続けるコツです。「目に入ったから、ちょっと弾いてみよう」という気持ちが大切です。
完璧を求めない
最初から完璧に弾こうとすると挫折しやすくなります。音がビビっても、リズムがずれても、「弾いた」こと自体が上達につながっています。気軽に楽しむ気持ちを忘れないでください。
よくある質問(Q&A)
Q. ギターを始めるのに年齢制限はある?
A. ありません。10代から60代以上まで、幅広い方がギターを始めています。大人から始めても、基本コードを覚えて曲を弾く楽しさは十分に味わえます。
Q. 手が小さいけどギターは弾ける?
A. 弾けます。手が小さい方はフォークサイズのアコギやショートスケールのギターを選ぶと弾きやすいです。女性向けのモデルも各メーカーから販売されています。
Q. 1日何分くらい練習すればいい?
A. 15〜30分で十分です。長時間の練習よりも、毎日短い時間でもコンスタントに触るほうが上達が早いです。
Q. ギターの弦はどのくらいの頻度で交換する?
A. 目安は2〜3ヶ月に1回です。弦が錆びてきたり、音がくすんできたら交換時期のサインです。

まとめ:今日からギターを始めよう
ギターは始めるハードルが低く、上達する楽しさも大きい楽器です。2〜3万円のギターとチューナーがあればすぐにスタートできますし、3つのコードを覚えるだけで弾ける曲がたくさん見つかります。
最初の1ヶ月は指の痛みやコードチェンジの難しさを感じるかもしれませんが、そこを乗り越えれば一気に楽しくなるのがギターという楽器の魅力です。大切なのは「毎日少しでもいいから触ること」。気軽な気持ちで、まずは今日から始めてみてはいかがでしょうか。

