ギターのソロやフレーズを聴いていて、音が滑らかにつながる「レガート」なサウンドに憧れたことはないだろうか。あの流れるような音の正体が「ハンマリングオン」と「プリングオフ」だ。
ハンマリングオンとプリングオフは、ピッキングを使わずに左手の指だけで音を出すテクニック。この2つをマスターすると、フレーズの表現力が飛躍的に向上する。ロック、ブルース、ポップス、ジャズとジャンルを問わず使われる基本テクニックなので、早い段階で身につけておきたい。
この記事では、ハンマリングオンとプリングオフの基本的なやり方から、きれいに音を出すコツ、効果的な練習方法まで詳しく解説する。
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ギターはアコースティックかエレキかで、必要になる周辺機器がまるで変わります。弾きたい曲から逆算して選ぶと、最初の1本で遠回りせずに済みます。

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ハンマリングオンとは
ハンマリングオン(Hammer-on)は、右手でピッキングせずに、左手の指を弦に叩きつけて音を出すテクニック。たとえば1弦の5フレットを押さえてピッキングした後、7フレットを左手の別の指で「ハンマー」のように叩きつけると、ピッキングなしで7フレットの音が鳴る。
TAB譜では「H」の文字や、音符同士をつなぐ弧線(スラー)で表記される。
ハンマリングオンのコツ
指を弦に叩きつけるときは、フレットのすぐそば(フレット寄り)を狙って叩くのがポイント。フレットから離れた位置を叩くと音がはっきり鳴らない。また、指先の力だけで叩くのではなく、指を振り上げてから勢いよく叩きつけるイメージで行う。
最初のうちは音が小さくなりがちだが、慣れてくるとピッキングした音と同じくらいの音量で鳴らせるようになる。
この音量差は生音だとわかりづらく、アンプを通して初めて「鳴っていなかった」と気づくことも多い。ヘッドホン端子付きの小型アンプなら、夜でも音量を上げた状態で確認できる。
- 指を「ハンマー」のように弦に叩きつけて音を出す
- フレットのすぐそば(手前)を狙って叩く
- 指先だけでなく、指全体の勢いを使う
- 最初はゆっくり、正確に音が出ることを優先する
プリングオフとは
プリングオフ(Pull-off)は、ハンマリングオンの逆で、押さえている弦から指を引っかくように離して音を出すテクニック。たとえば1弦の7フレットと5フレットを同時に押さえた状態で7フレットをピッキングし、そのあと7フレットの指を弦に引っかけるようにして離すと、5フレットの音がピッキングなしで鳴る。
TAB譜では「P」の文字やスラーで表記される。
プリングオフのコツ
プリングオフで最も多い失敗が、指を「上方向」に離してしまうこと。プリングオフは指を上に持ち上げるのではなく、弦に対して横方向(下方向)にひっかくように弾いて離すのが正解。弦をピッキングするのと同じように、指で弦を弾く感覚を持つとうまくいく。
ひっかくときに隣の弦まで弾いてしまわないように注意が必要。指先のコントロールを意識して、目標の弦だけをきれいに鳴らす練習をしよう。
なお、弦が錆びていると指の滑りが悪くなり、プリングで引っかける感触もつかみにくくなる。テクニックの練習に入る前に弦を張り替えておくと、音の変化を判断しやすい。


ハンマリングオンとプリングオフの組み合わせ
トリルとは
ハンマリングオンとプリングオフを素早く交互に繰り返すテクニックを「トリル」と呼ぶ。たとえば5フレットと7フレットの間でハンマリングとプリングを高速で繰り返すと、「プルルルル」という特徴的なサウンドが得られる。
トリルはソロやオブリ(間奏のフレーズ)でよく使われるテクニック。最初はゆっくりしたテンポから始めて、徐々にスピードを上げていこう。
レガート奏法への応用
ハンマリングとプリングを組み合わせることで、ピッキングの回数を最小限に抑えた「レガート奏法」が可能になる。レガート奏法では音と音の間に途切れがなく、非常に滑らかなフレーズが弾ける。ジャズギタリストやテクニカル系のギタリストに多用されるスタイルだ。
効果的な練習メニュー
練習1:1弦で5→7フレットのハンマリング
まずは1弦の5フレットを人差し指で押さえてピッキングし、7フレットに薬指をハンマリングする。これを繰り返して、ハンマリングの音がしっかり鳴ることを確認しよう。1回ずつ丁寧に、音が明瞭に出ることを重視する。
練習2:1弦で7→5フレットのプリング
5フレットを人差し指、7フレットを薬指で同時に押さえた状態で7フレットをピッキング。その後、薬指をひっかくように離して5フレットの音を鳴らす。プリングの音がピッキングした音と同じくらいの音量で鳴ることを目指そう。
練習3:ハンマリング→プリングの連続
5→7のハンマリングと7→5のプリングを組み合わせた連続練習。5フレットをピッキング→7フレットにハンマリング→5フレットにプリング→7フレットにハンマリング…と繰り返す。メトロノームに合わせてBPM60くらいから始めよう。
この手の反復練習では、テンポを少しずつ上げながら「どこまで粒が揃うか」を測るのが基本になる。メトロノームとチューナーが一体になったギター用の機種は、練習前のチューニングまで1台で済ませられる。
練習4:各弦で同じパターンを練習
1弦だけでなく、2弦、3弦…と全ての弦で同じハンマリング→プリングのパターンを練習する。弦によって太さやテンションが異なるため、それぞれの弦で適切な力加減を身につけることが大切。特に巻き弦(4〜6弦)はプレーン弦(1〜3弦)に比べて力が必要になる。
練習5:異なる指の組み合わせで練習
人差し指と薬指の組み合わせだけでなく、人差し指と中指、人差し指と小指、中指と小指など、さまざまな指の組み合わせで練習しよう。特に小指は力が弱いので、重点的にトレーニングすると全体的な演奏力が向上する。


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楽器が続かなかった理由を聞くと、才能でも根気でもなく「音を出せる時間が取れなかった」という答えが返ってきます。防音マットは完全な遮音にはなりませんが、床に伝わる振動を抑える効果が期待できます。気兼ねなく音を出せる時間を増やすところから始めてみませんか。



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きれいに音を出すためのポイント
指先の鍛錬
ハンマリングオンできれいな音を出すには、ある程度の指先の筋力が必要。普段からギターを弾いていれば自然と鍛えられるが、意識的に小指を使うフレーズを練習に取り入れると効果的だ。
ギターに触れない移動時間などに指を動かしておきたい人は、指ごとに独立して押し込めるフィンガートレーナーを使う手もある。ただし強い負荷をかけすぎると手を痛めるので、軽い負荷から様子を見ながら取り入れたい。
フレット近くを正確に叩く
ハンマリングオンでフレットから離れた位置を叩くと、音がぼやけて鳴りが悪くなる。常にフレットのすぐ手前を狙って叩く習慣をつけよう。
不要な弦のミュート
ハンマリングやプリングの動作中に、隣の弦が共鳴して余計な音が鳴ることがある。右手の余った指で不要な弦に軽く触れてミュートするか、左手の他の指で弦に触れてノイズを防ぐ。クリアなサウンドを出すためには、このミュートテクニックが不可欠だ。
音量の均一性を意識する
ピッキングした音に比べて、ハンマリングやプリングの音が極端に小さくならないように意識しよう。理想は、どの音もほぼ同じ音量で鳴っている状態。録音して聴き返すと、音量のバラつきがよくわかる。
ハンマリング・プリングを使った定番フレーズ
ペンタトニックスケールでのレガートフレーズ
Amペンタトニックスケール(5フレット付近)でハンマリングとプリングを組み合わせたフレーズは、ロックギターの定番。たとえば1弦の5→8フレットをハンマリング、8→5フレットをプリング、という動きを各弦で繰り返す。
ブルースでのプリングフレーズ
ブルースギターでは、ベンド(チョーキング)とプリングオフを組み合わせたフレーズがよく使われる。1弦の8フレットをベンドしてから5フレットにプリングする動きは、ブルースらしい味わい深いサウンドを生み出す。
こうした定番フレーズは、TAB譜と音源がセットになった教則本でまとめて手に入る。レガートやトリルを扱った章のあるギターソロ用の教則本なら、練習メニューを自分で組む手間も省ける。
よくある質問(Q&A)
Q. ハンマリングの音が全然鳴らないのですが…
指の力が足りないか、フレットから離れた位置を叩いている可能性がある。まずはフレットのすぐ手前を狙って、指全体の勢いを使って叩く練習をしよう。毎日少しずつ練習すれば、1〜2週間で音が出るようになる方が多い。
Q. プリングで隣の弦が鳴ってしまう
指を大きく動かしすぎている可能性がある。プリングの動きは小さくてOK。指先で弦を「チッ」とはじくくらいの小さな動きで、隣の弦に触れないように練習しよう。
Q. ハンマリングとプリングはアコギでも使える?
もちろん使える。ただし、アコギは弦のテンションがエレキより高いことが多いため、最初はエレキのほうがやりやすい。アコギで練習すると指力が鍛えられるので、エレキに持ち替えたときに楽に感じるようになる。
エレキがメインの人が指力トレーニング用にアコギを1本増やす、というのもよくある選択だ。ケースやチューナーがまとまった初心者セットなら、そのまま練習を始められる。
Q. どのくらいで上達する?
基本的な音が出せるようになるまでは1〜2週間程度。ピッキングと同じ音量で鳴らせるようになるまでは1〜2ヶ月かかることもある。テクニック自体はシンプルなので、毎日5分でも練習すれば着実に上達する。


まとめ
ハンマリングオンは指を弦に叩きつけて音を出すテクニック、プリングオフは指で弦をひっかいて音を出すテクニック。どちらもピッキングなしで音を鳴らすため、フレーズを滑らかにつなげることができる。
コツは、ハンマリングではフレットのすぐ手前を狙って勢いよく叩くこと、プリングでは指を上に離すのではなく横にひっかくように弾くこと。メトロノームに合わせてゆっくりしたテンポから練習を始め、段階的にスピードを上げていこう。
この2つのテクニックをマスターすれば、ソロフレーズや装飾音など、ギター演奏の表現力が大きくアップする。毎日5分の練習でも効果は出るので、ぜひ基礎練習メニューに取り入れてほしい。
テクニックの基礎を正しいフォームで身につけたいなら、シアーミュージックやTHE POCKETなどの音楽教室で、プロの講師にチェックしてもらうのも良い方法だ。
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